坪谷ニュウェル郁子オフィシャルサイト

プロフィール

坪谷ニュウェル郁子

Ikuko Tsuboya Newell

坪谷ニュウェル郁子さんが笑っている様子

学校法人 東京インターナショナルスクール 理事長

NPO東京インターナショナルプログレッシブスクール 理事長

株式会社 東京インターナショナルスクールグループ 代表取締役

文部科学省 国際政策特任フェロー

国際バカロレア機構 国際バカロレア日本大使

高知県教育委員会 グローバル教育推進委員会 委員

長野県教育委員会 WWL運営指導委員会 委員

港ユネスコ協会 理事

UWC日本協会 理事

など

神奈川県茅ケ崎市出身。 イリノイ州立西イリノイ大学修了、早稲田大学卒業、東京大学大学院公共政策学教育部公共政策学専攻修士課程修了。

1985年イングリッシュスタジオ(現東京インターナショナルスクールグループ)設立、代表取締役就任。1994年チルドレンハウス(現学校法人東京インターナショナルスクール)を設立、理事長就任。同校は国際バカロレアの認定校。2000年、軽度発達障害など個別指導が必要な中高校生のためのNPOインターナショナルセカンダリースクール(現東京インターナショナルプログレッシブスクール)設立、理事長就任。

それらの経験が評価され、2012年、国際バカロレア(IB)機構アジア太平洋地区委員会の委員(現国際バカロレア日本大使)に就任。文部科学省とともに、日本の教育の国際化の切り札となる国際バカロレアの普及に取り組み、2021年度より文部科学省大臣官房付国際政策特任フェローを受嘱している。さらに、長年、グローバル教育に携わってきた経験から、自治体や大学などのグローバル教育に関わる委員会の委員や内閣府の教育再生実行会議第9次提言本会議、及び第11次提言ワーキンググループの委員(後教育再生実行アドバイザー)を務めるなど、数々の教育施策に携わっている。

プライベートでは2人の娘の母。趣味は日帰り温泉。ペットはコッカースパニエル(10歳)を飼っている。

メッセージ

教育とは/What is education?

1985年に東京都港区三田の願海寺の境内の寺小屋で小さな学校を始めて、 間も無く40年が経とうとしております。 ここまで来られたのは、本当にたくさんの皆さんに応援していただいたからに他なりません。

実は、私には20歳年上の従兄弟がおりますが、 その従兄弟の次女は生まれながらに大変重度の障がい者です。 見る、聞く、話す、立つなど何も出来ず、できることは舌を出して首を振ることくらいです。 しかし、従兄弟の家族を近くで見ていて分かったことがあります。 それは家族の絆の強さです。

そして、その中心にはその次女がおります。 次女の首の振り方ひとつで家族は彼女が何を欲しているのかがわかり、 今でもとても家族の仲が良いのです。長女は大学院まで社会福祉の学問を選び、 今は生活が困難な方の支援をしていますが、「妹がいたからこそこの道を選んだ」と言っております。 従兄弟の次女の場合は、「存在する」と言うだけで家族の絆を強める という役割を持って生まれてきたのではないでしょうか。

人は誰もが必ず輝くものを持って生まれてきます。 その輝くものを見つけ出し、それを引き出し、育てていき花を咲かせる。 それが教育の本質なのではないか、と私は思います。

そして、自分の特性、好き、得意を通じて、社会を、世界を 「より良く、より平和に」していくことに貢献する。 本人も自分がそうして貢献していることにより、 自分の人生も生きがいを持って充実させることができる。 その土台を作るのが教育なのだと思います。

私たちは誰もが一人一人違います。違っているから社会は成り立っているのです。 そして、誰もが様々な社会に属しています。一番小さい社会は例えば家族。 従兄弟の次女はそこに立派に貢献しているのです。 自分の学校、職場、街、国、そして世界、さらには美しい地球は宇宙に所属しています。 大きさは違っても、それらをより良くより平和にこれからも持続していくために、 発見した自分の長所や好きを通じて社会をより良く、 より平和にしていき、最後まで一生懸命、精一杯生き抜くことができる 土台を作るのが教育なのではないでしょうか。

子どもたちは、私たちの未来です。そして教育と環境は子どもたちを変える力があります。 つまり教育と環境は未来を変える力があると言えます。

私はそんな教育という素晴らしい仕事に巡り会えて本当に幸運だと心より思います。 これまでもこれからもその幸運に感謝しつつ、みなさんとご一緒に精一杯生き抜いていきたいと思います。

(1985年願海寺にて撮影)